【佐賀 総体 2024 注目チーム 剣道】敬徳高校女子剣道部 溝江寧々選手 「絶対に優勝したい。上段で勝つ姿を」
2024年5月から開幕する佐賀県高等学校総合体育大会(高校総体)で活躍が期待されるチームを取材する本特集。
今回取材したチームは、敬徳高校女子剣道部。
今年で創部8年目。全国でもレベルが高いと言われる佐賀県で上位に食い込む強豪校だ。3月に行われた全国選抜に初出場を果たすなど、総体での初優勝に向けてその勢いは確実に増している。
本記事では、九州選抜大会でベスト16に入るなどこのチームの中心の1人である溝江寧々選手の総体にかける思いに迫る。
攻めて攻める「上段の構え」
剣道では手がへその高さにある中段の構えの選手が多い中、竹刀を振りかぶった位置に構える上段の構えで戦う溝江選手。振り下ろす動作のみで打突することができるため、他の構えに比べて最速で遠い間合いから攻撃できる分、隙が大きくなりやすいという構えだが、身長のある溝江選手はその攻撃力を最大限に活かす。
「上段で日本一を取って、上段でも勝てるんだという姿を見せたい。」
稽古は全力でぶつかり合う
稽古の時は悪かったところを包み隠さずに言い合うという。それでも険悪なムードにはならず、稽古が終わると仲の良い友達に切り替わる。
このチームの好きなところは「一人ひとりの個性が全然違って、お互いを認め合っている部分があって、一緒にいるときに躊躇なく素を出せるところ。」と答えた溝江選手。一人ひとりの剣道への思いの強さ、そして全力で向き合う姿を知っているからこそ、お互いに全てを出し合えるのだろう。
宮崎主将について
宮崎主将について「普段はふざけたりお茶目な一面があるけど、練習ではすごく厳しい。そのオンオフが切り替わっていてすごい。」と話すように、剣道への真摯な姿勢や逃げない姿から気持ちの強さを感じられ、頼れる主将だと言う。チームの強みであるお互いにストレートに言い合える雰囲気は宮崎主将の人間性から生まれたのかもしれない。そして、チームの中で「剣道と本気で向き合う」ことが当たり前になっているような気がした。
総体に向けて
剣道の団体戦は先鋒から大将までの5人制で試合はもちろん1対1で行われるが、個人の戦いではなくてチームで繋いで勝つのだという。どんな状況になってもチームのために戦えるように「自分の全力を日頃からぶつけて、県の総体までに作り上げていきたい。そして、観ている人の心が動かされるような派手な試合をしたい。」とこれまでの剣道の全てをぶつけるつもりだ。