【佐賀 総体 2024 注目チーム 剣道】龍谷高校剣道部 顧問 西村先生 「目の前のことに全力で向き合う」

2024年5月から開幕する佐賀県高等学校総合体育大会(高校総体)で活躍が期待されるチームを取材する本特集。
今回取材したチームは、龍谷高校剣道部。
全国でもレベルが高いと言われる佐賀県で、常に上位。昨年12月の選抜予選では男女アベック優勝を果たした。
この部の顧問を務める西村先生の考えに迫る。
1年間の経験を経て強くなった
男女ともに1つ前の代から現2年生が主力で戦ってきたこのチーム。試合経験が豊富でどのポジションの選手も1本を取れる選手が揃っている。このチームの成長について、西村先生は「1年間形を変えずにやってきたからこそ、先鋒から大将まで、状況に合わせて戦い抜く力がついた。」とチーム力の向上を感じている。
男子主将 弓選手について
弓選手を「キャプテンらしい選手」と表現した。高い意識を持って、自分に厳しくできて、全体に声もかけられる。取材中にもそういう姿があった。
勝利へのアツい気持ちを一番持っているからこそ、その言葉が全員に響く瞬間があるという。男子は個人個人で集中してチームを作っていくというが、引っ張っていくための努力を惜しまず、勝つことに没頭して背中で引っ張っていく姿は主将そのものだろう。
女子主将 楢橋選手について
楢橋選手は「ムードメーカー」
練習でも試合でも一番周りに声をかけるという。楢橋選手が体調不良で練習試合に参加できなかったときは、全然違うチームになったそうだ。強いからとか勝ってくるからという理由ではなく、別の部分でチームの精神的な支柱である。
女子は男子と違い一体となって戦っていくチーム。そのための行動を率先して行う楢橋選手もまた主将である。
選抜県予選で優勝できた要因は?
昨年12月に行われた全国選抜県予選会。龍谷高はアベック優勝を果たした。勝てない期間が続いていたが、とうとう努力が実を結んだ。
西村先生は、この優勝の要因として「昨年からほぼメンバーを変えずにやってきたことが形になってきたこと」と「選手の意識の変化」を挙げた。
「去年は他校の3年生と戦ってきて、まだ来年があるという状況だった。自分たちの代になって、もう負けられないという自覚が出来たんじゃないか。」と言う通り、練習メニューは変わらずともその質が変わってきているという。
総体に向けて
夏のインターハイは、集大成として臨む大会である。そこまでには一皮も二皮も剥けなければいけない。そこにベストを持っていくことは当たり前のこと。としたうえで「目の前のことに全力で向き合うこと」が大切だと語る。オフシーズンのない剣道では、様々な大会が開催されている。先を見すぎず、全てを出して新たな課題を発見し、どうすれば解決できるかと向き合う。そうやって積み重ねてきた全てを夏の総体で全部出し切り、最終的には総体でもアベック優勝できるようにしたいと話した。
株式会社WIDE - 永石恒陽