【佐賀清和高校女子ハンドボール部】県総体2位から新チームへ リベンジへの道のり
今シーズン、県大会無敗を成し遂げた佐賀清和高校女子ハンドボール部。本記事では、インターハイに挑むこのチームの主将を務める高祖綺羅々選手はどんな選手なのか、昨年はできなかった県総体優勝を掴むまで、そしてインターハイへの挑戦について、2本に分けてご紹介。
今回は、主将の高祖 綺羅々選手と監督の吉田先生にお話を聞いた。
ずっとやってきたハンドボール
このチームの主将を務めるのは、3年生の高祖 綺羅々選手。自身が小学2年生のとき、多久中央中に女子ハンドボール部が創部され、お姉さんが入部したことをきっかけにハンドボールと出会った。そこから、お姉さんと同じく多久中央中から清和高校へと進学し、約10年間ハンドボールを続けている。
チームが一番点を取れるように
約10年間ハンドボールをしてきた高祖選手。初めて試合に出た時からずっとセンター(攻撃の中心となる司令塔の役割。ボールを回す中心でもある。)をしている。ゲーム中には、いくつもの選択肢の中から得点を奪えるものを選択していく。
高祖選手「相手ディフェンスの読まれないようにいろんな攻撃をするように心がけています。ポスト(相手ディフェンスの間に立ち、ゴールに近いポジション)との連携だけでもたくさんありますし、エースの西川をうまく活かせるように心がけています。」
メリハリのある戦術
ディフェンスでは、シュートを打てるラインである6mラインに6人全員が並び、シュートを打ちに来た相手を止める0-6フォーメーションを採用し、攻撃ではセンターの高祖選手、エースの西川選手、ポストの蒲原選手を中心に多彩な攻撃を繰り広げる。
監督の吉田先生は、「リスクを取ってボールを奪って、全員で走って速攻というチームではないですね。ただ、得点は速攻で生まれることも多いので、走るところは走るメリハリのあるチームです。」と話した。
2022年県総体、まさかの準優勝
去年の県総体決勝。神埼清明を相手に敗北を喫した。当時2年生で試合に出場していた高祖選手は、「スタートから悪かったわけではないんですけど、途中で点を離された悪い流れのまま最後まで行ってしまいました。気持ちを切り替えてプレーしなければいけなかったと思います。」と振り返った。
きっかけとなった九州大会
新チームへ移行し、昨年の中心メンバーを中心に勝ち取った全国選抜九州予選。初戦は、この大会優勝した大分高校(大分)との対戦。特徴的な3-2-1ディフェンスの前にいつもの攻撃ができず、ディフェンスでも連携ミスを狙われ敗北。続けて行われた千原台(熊本)との対戦では、次々に繰り出される速攻に得点を許し勝利できなかった。
2戦ともディフェンスの課題が浮き彫りになったこの大会がきっかけとなり、チームが変わっていった。
県外での敗戦を経て、変化していく清和高校女子ハンドボール部。この進化のキーワードは声かけ。
第2弾では、県総体、九州総体を振り返り、さらにインターハイに向けた思いに迫る。