【高校総体注目チーム紹介】佐賀女子高校ソフトボール部 「日本一だけを見て」
2023年の夏に行われる佐賀県高等学校総合体育大会(高校総体)で活躍が期待されるチームを取材する本特集。
今回取材したのは、3月に開催された選抜大会で準優勝という功績を残した佐賀女子高校ソフトボール部。取材をして分かったことだが、彼女らは春の「全国準優勝」という結果に一才の満足はない。目指すはズバリ全国の頂だ。
練習の雰囲気、選手の覇気、気配りなど、どこを見ても、超高校級のチームは一体どんなチームなのか。
今回はキャプテンの加減選手とエースの鈴木選手にチームの目標から監督への思いまでインタビューを行った。
主将 加減愛華 選手
ーー高校総体のチーム目標を教えてください!
一番の目標は日本一になることです。ただその前に、声出しなどの当たり前にできることを徹底してやっていくことと相手の強さに関係なくどんな相手でも全力で戦うことが目標です。
ーーその目標に対しての今の手応えについて教えてください!
悪い方向には向いていないと思いますが、もう少しやれるんじゃないかなとは感じています。
ーー選抜大会での収穫を教えてください!
選抜大会決勝では左ピッチャーが相手で全然打てませんでしたが、ピッチャーの鈴木選手が抑えてくれて、結局タイブレークで負けてしまったんですけど、打てなくてもみんなが同じ方向に向いていたので、良かった点かなと思いました。
ーー選抜大会でチームとして足りていないと感じたところはありましたか?
チームとしては、バッティング力が足りていないと感じました。繋ぐバッティングとかそういう問題ではなく、全員が打てなかったので、個のバッティング力を強化しないと総体では戦えないと感じました。
ーーキャプテンをしていて苦労することを教えてください!
1年生の時は、先輩についていくだけで良かったんですけど、学年が上がるごとに自分達の重大さを感じ始めて、バッティングの調子が上がらなくなったりしてるところですね。選抜では、自身もDP(指名選手)というポジションで入っていました。1年生の時はガンガン打てていましたが、上級生になってからは打ててないので、苦労しています。
ーー総体で意識している高校はありますか?
特にどこ高校というのはないんですけど、強いていうなら、選抜の決勝で負けた須磨ノ浦高校ですね。個人的には、中学校の時の同級生が2人いて、負けたのがすごく悔しかったです。
ーー試合の注目ポイントについて教えてください!
相手のウィークポイントを塚本コーチがいつも見つけてくれて、例えばチェンジアップが多かったら、チェンジアップを狙っていこうなど具体的な指示を出してくれるので、そこを全員で徹底して繋ぐバッティングなどを行なっているところを注目して欲しいです。
具体的には、チェンジアップが多いから打席の前に立とうやライズ系だからバットを短く持って上から叩いていこうなど塚本コーチが指示をくれるので、そういうところの徹底は見てくださっている方々にも伝わると思います。
ご自身のこと・チームメイトのことについて質問させてください。
ーーソフトボールをはじめたきっかけを教えてください!
小学校の時はダンスしてたんですけど、小学3年生の時に友達に誘われて、父親も子供会のチームに行っていたので、練習に参加したら楽しくて、ソフトボールを始めました。小学校、中学校と全国を経験して、よりソフトボールが好きになりました。
ーー高校進学時に佐賀女子高校を選んだ理由を教えてください!
もともとは神奈川県の高校にほぼ決まっていたんですけど、一度のその話が白紙になって、どうしようかなと考えていた時に、中学2年生の頃の全国大会で津上監督に声をかけてもらっていたことを知って、佐賀女子高校に進学しようと決めました。佐賀女子高校は、同じ中学校出身で日本代表のキャプテンもしていた内藤実穂選手がこちらに来られていたので、迷わずに決めることができました。
ーー同級生のチームメイトへの想いを教えてください!
怒られることが多いからなのか、3年生は他の学年に比べて部員数が多いのにすごく仲が良いです。
ーー主将から見て、注目 鈴木選手の特徴を教えてください!
ピッチャーなんですけど、選抜大会は全部1人で投げてくれました。中学校の時はもともとピッチャーではなかったみたいで、高校入る前くらいからピッチャーを始めた選手ですけど、入学当初はそんなすごい選手になると正直思っていなくて、気づいたらすごい選手になったピッチャーですね。高校入って一番成長した選手だと思います。
ーーそれでは鈴木選手に期待することを教えてください!
投げるボールが落としているわけでもなく落ちるので、それが相手も打ちにくいみたいで、バントとかも決められないような特別なボールなので、それを武器にガンガン押さえてほしいです。
ーー監督の津上先生はどんな先生ですか?
時に優しく時に厳しい先生です。練習中は厳しいですが、間違ったことは絶対に言われないので、信頼しています。
ーーそんな津上先生への思いを教えてください!
自分達はたくさん怒られていきたので、インターハイで優勝して、先生がこの学年を教えて良かったなと思えるようにしたいです。
ーー最後に総体の意気込みをお願いします!
選抜では0-1のギリギリのところで負けてしまって準優勝と悔しい思いを2、3年生はしているので、総体、インターハイでは一戦一戦、悔しい思いを忘れないように戦っていきたいです。
注目 鈴木巴那 選手
ーー総体のチームの目標は?
日本一です。
ーー日本一になるために、個人の目標を教えてください!
全国大会に行くと打者のレベルも上がってくるので、投手として、制球力を上げることや、球速を上げることを目標に掲げています。
ーー制球力・球速を高めるために練習で取り組んでいることを教えてください!
毎日ピッチャー陣で「ピッチャーダッシュ」というランメニューをしたり、下半身を中心とした筋力トレーニングをしたりと、体力・筋力の強化に努めています。
ーーその練習の成果や手ごたえは感じていますか?
公式戦では7回全部を投げることが多くなりますが、7回をしっかり投げ切るという体力がついてきている実感はあります。
ーー選抜大会の決勝では須磨ノ裏高校(兵庫県)に0-1で惜敗となってしまいましたが、総体でも意識しているチームはありますか?
もちろん、須磨ノ浦は意識していますし、九州内で言えば、何度も対戦している神村学園(鹿児島県)も意識しているチームの1つです。
ーー選抜大会を通して、チームや個人として、どのような課題が出ましたか?
決勝では、0-0のスコアが続いて厳しい戦いだった中で、最後に自分が甘いコースに投げてしまい、決勝点を奪われてしまい、敗れてしまったので、ピンチの場面でも平常心を保てるようなメンタルが必要不可欠だと思います。
ーー目標としている選手はいますか?
藤田倭選手(佐賀女子高校出身)です。打者としても投手としても活躍されていて、自分も投打両面で活躍したいと思っているので、目標としている選手です。
ーー感謝をしている方、プレーで恩返ししたい方はいらっしゃいますか?
津上先生と塚本コーチです。自分が入部した当初は実力的にもまだまだで、ただ、毎日熱心に指導していただいて、ここまで成長することができたので、本当に感謝しています。
ーーそれでは最後に総体への意気込みをお願いします!
春は負けてしまったので、夏は必ず優勝できるように頑張ります!
令和5年度 第61回佐賀県高等学校総合体育大会 ソフトボール競技は、5月27日(土)、28日(日)に佐賀市の健康センターで開催され、28日(日)に決勝が行われる。
株式会社WIDE - 山口修平