全国大会二冠!2年生主体のチーム 大和中学校女子剣道部
シリーズ「かちスポ」今回は佐賀市の大和中学校女子剣道部を紹介します。去年8月の全国中体連では3年生の選手がいない2年生主体のチームながら次々に強豪校を破って優勝。12月の全国大会でも優勝し、飛躍を続けています。
どんな相手にも粘り強く攻め続ける。
最高学年の選手がいない中、夏の全中を制したチームはこの冬、再び全国大会を制し、中学剣道の二冠を達成しました。
【大和中2年大将 楢橋美絢選手】
「大和の“攻める”剣道がものすごくできた」
【大和中2年副将 畑瀬彩羽選手】
「勝てたのがうれしかった」
【大和中2年先鋒 立花実優選手】
「普段きつい稽古を乗り越えてきたからこそ達成感が味わえた」
大和中学校・女子剣道部。
現在、2年生5人、1年生3人で活動しています。
中学年代最高峰の大会「全国中学校剣道大会」と冬の全中ともいわれる「若鷲旗剣道大会」を制しました。
この快進撃を支えるのは攻撃的なスタイルとチームワークです。
【大和中女子剣道部 小出享監督】
「挑戦する気持ちを持って取り組めたのが素晴らしい結果につながったと思う」
実は、部員8人のうち7人が大和町にある少年剣道クラブ「清流館」の出身!
約8年間、共に稽古に励み、ゆるぎないチームワークを築いてきました。
部員たちを指導していた「清流館」の愛川一則監督は…
【清流館愛川一則 監督】
「中学1・2年生チームで全国制覇したのは佐賀でもおそらく初めてではないか。女の子ですが…男の子がいても、やはり、“楢橋”を大将に据えてきた。最後までもっていけば何とかしてくれる存在」
5人で戦う団体戦、チームの大黒柱は“大将”の楢橋美絢選手14歳。
165センチという女子としては高い身長を生かした「面」が最大の武器です。
【大和中2年大将 楢橋美絢選手】
「面を打つ種類と、構えているところから面まで差す速さは誰にも負けない」
こちらは去年8月の全国中学校剣道大会の映像。同点で迎えた準決勝でも…面!
さらに決勝では代表戦、いわゆる延長戦までもつれ込んだ末…面で一本!
大一番では必ず「面」で一本を奪い、チームを勝利に導いてきました。
【大和中2年先鋒 立花実優選手】
「一生懸命やって、でもどうしても(一本)取れなかった時は『ごめんねお願いね』と“絶対的大将”という感じ」
【大和中2年大将 楢橋美絢選手】
「プレッシャーを感じるんじゃなくて、自分たちが挑戦者の気持ちで『次も頑張ろう』という気持ちでみんなと頑張れたのでうれしかった」
「走ります!部活終わりに」
Q・終わってから走る?
「はい!3キロくらい走ります」
粘り強く攻めるスタイルに欠かせない“スタミナ”は走り込みで培われています。
楢橋選手の呼びかけで毎日恒例となりました。
【大和中2年大将 楢橋美絢選手】
「代表戦とか延長戦とか…最後の一本の技に生きてくる」
Q.走りたくない時も?
【大和中2年副将 畑瀬彩羽選手】
「あります(笑)」
Q.楢橋選手、スパルタ?
「ちょっと(笑)」「わはは」
中学生ながら驚くほどストイックな楢橋選手、自宅に帰っても練習です。
剣道歴16年、四段を持つ父・健さんの指導の下、得意技“竹刀押さえ面”に磨きをかけます。
【父・健さん】
「竹刀の幅だけをしっかり上から押さえて、相手が動けないような状況にしてそのまま打つと。右手をミリ単位で動かして打つような練習をしている」
相手の竹刀を押さえ、最短距離で面を打つ。
何度もスマホで撮影し、フォームを確認することで、感覚を研ぎ澄ませていきます。
【大和中2年大将 楢橋美絢選手】
「『良い一本だね』と言われた時が一番練習やってよかったなと思う。試合の大事なところで勝てるようにやってるのでそれが生かせた時が楽しい」
小学生からのメンバーと試合に臨めるのは今年が最後。
全国大会の連覇を見据えまずは、2月の九州大会「白龍旗」の頂点を狙います。
【大和中2年大将 楢橋美絢選手】
「全国制覇をしているので負けられないというプレッシャーがあるんですけど3年生になったらそれがもっと大きくなるので打ち勝てるような練習をする。全国大会二連覇という目標を掲げて頑張っていきたい」