【佐賀 総体 2024 注目チーム バスケットボール】唐津工業高校バスケットボール部 福田圭吾監督 「監督がチームを創るのではなく、選手と一緒に築いていく」
2024年5月から開幕する佐賀県高等学校総合体育大会(高校総体)で活躍が期待されるチームを取材する本特集。
今回取材したチームは、唐津工業高校バスケットボール部。
昨年の新人大会で3位に入賞すると、2023年度は総体でも3位、選手権、県1部リーグ、新人大会、春季大会で準優勝など確実に力をつけ、優勝まであと1歩というところまで来ている。
本記事では、福田圭吾監督の思いに迫る。
「一体感」はどこから
強みは、オールコートでの激しいディフェンスからの速攻。さらに、そのプレーを力強くするベンチ、応援を含めたチームの「一体感」が武器だ。
全て指示を出してやらせるのではなく、選手と一緒にチームをつくるようにしているという福田監督。「どういうふうにしたい?」という話や練習の中で選手同士で話す時間を設定するなど、自主性を持って取り組めるような仕掛けを工夫しているという。「選手が主体で監督も一緒にチームを創る。」という思いから監督と選手がまず一体になる。ここから一体感が生まれている。
田代主将について
1年時から重要な試合に出場し、現在は主将としてチームの要である田代蒼選手。
福田監督は「まさしくキャプテン」と厚い信頼を置いている。コート内だけでなく学校生活を含めて、組織を引っ張っていく強いリーダーシップと周りに流されることなく行わなければならないことを一つ一つ行う自律した姿には感心するときもあるそうだ。選手としてはチームのコンセプトである「ディフェンスから速攻」を一番体現できる選手だという。相手を追いやる激しいディフェンスとリングに向かう突破力を持ち合わせている。
自らがチームコンセプトを体現しながら、周りに声をかけて引っ張っていける姿は「まさしくキャプテン」だ。
3大会連続準優勝。県上位進出の要因は
別の高校に勤務した時もありながらも唐津工業のバスケットボールに来て8年。国体に県を背負って出場する選手がいたり、県外の強豪校、大学生との対戦したりと県外のチームから得た経験や「バスケットボールを頑張りたい」という気持ちの強い選手が年々増えているなどその要因は1つではない。
県の上位で戦うための経験値が先輩たちから少しずつ蓄えられて、今に繋がっている。「ディフェンスから速攻」というコンセプトが何年もかけて浸透してきたから県の上位で戦えるのではないかと話した。
総体で優勝するために
40分間やり切るという面でまだ進化できる余地があるとした福田監督。フィジカルの強さ、外的要因に打ち勝てる心の強さ、チームでの共通理解など一つ一つをレベルアップすることを考えているという。総体ではベスト4以上は決勝リーグ。自分達がまず決勝リーグに進出すること。そして、どんな相手と戦うことになっても自分達の色を出せるようにチームが成長することで結果はついてくるとインターハイへの道を描いている。