【高校総体注目チーム紹介】佐賀商業高校男子バレーボール部の監督&コーチに聞く!
2023年の夏に行われる佐賀県高等学校総合体育大会(高校総体)で活躍が期待されるチームを取材する本特集。
今回取材したチームは、昨年度の県新人戦で準優勝の成績を残した佐賀商業高校男子バレーボール部。総体では新人戦で惜しくも届かなかった優勝を目指す。
今回は本チームを指揮する監督の中村先生とコーチの安永先生に話を伺った。
監督 中村和彦 先生
このチームで苦労したことはありますか?
一個上の世代のときから出場していた選手も多くいるので、実は新チームとしては大きく選手が入れ替わったわけではないんですよね。なので、前のチームでやってきたことをベースに精度を高めていくことに注力しています。苦労という苦労は少ないのですが、一個上の世代のときから出場していた選手が多い分、もっともっと成長してほしいというか、自分たち(監督・コーチの方々)が期待している到達度、に対して、成長スピードが遅いと感じていて、その点は少し苦労しています。
このチームのストロングポイントを教えてください。
バレーボールで県のトップクラスに行ったり、全国で戦ったりするようなチームは、180cm台後半くらいの選手がいることが多いのですが、内のチームは際立って身長の高い選手がいるようなチームではなく、最も高い選手でも183cmです。ただ、180cm前後の選手が多くいるので、"強み"としては、みんながどこからでも打てる「機動力」だと思います。
総体でチームに期待すること、期待するプレーを教えてください!
チームの技術的な目標として、「ブロックを強化する」ことを掲げています。具体的に言うと、ブロックで止めて一点を取る、相手のアタックをなんとか手に当ててレシーブしやすいボールを増やす、ということです。また、守備力に難があるチームなので、「守備力の強化」も掲げています。特にこの二点については、総体で練習の成果を発揮してほしいと思います。
キャプテンの選手に関する想いをお聞かせください!
私たちのチームでは、キャプテンと部長を分けておりまして、今回はキャプテンの福田についてお話させていただきます。彼(福田選手)は身長が172cmしかありませんが、優れたジャンプ力を持っている、攻撃力のある選手です。その攻撃力を生かしてチームの勝利に貢献してほしいと思っています。部長もいるので、彼にはキャプテンシーを求めるというよりも、プレーでチームを引っ張る、チームの勝利に貢献する、ということを期待しています。
ーキャプテンの選手と部長の選手、それぞれに求める役割についてはどのようにお考えですか?
キャプテンには、チームをまとめる役割というよりは、コートの中でチームを引っ張り、点を取る存在として活躍してくれることを期待しています。逆に、部長にはいわゆるキャプテンシーを持って、自分のことだけではなくチーム全体を見ること、チームを鼓舞してくれることを期待しています。
それでは、最後に総体に向けた思い・意気込みをお願いします!
選手たちは、佐賀県大会で優勝して全国大会でも1つ2つ勝つ、ということを目標に掲げていますので、それに向けて是非頑張っていきたいです。
コーチ 安永和樹 先生
指導の際に気をつけていることはありますか?
今のチームが身長が低くて、身長が高いチームに対抗するにはレシーブ力が必要なので、強いスパイクを上げられるレシーブ力とレシーブへの負担が少なくなるブロックシステムの指示を重点的に指導しています。あとは、スパイクの打ち方だったりとかコースだったりとか、ただ単に打つんじゃなくて状況に応じて必要なスパイクを打てるように指導しています。
チームとして成長してきたと思うところを教えてください!
繋ぎですね。レシーブ力もですけど、「ボールを落とさない」という意識がものすごく上がってきていると思います。まだまだボールは落ちてはいるんですけど、前に比べて簡単なミスが減ってきていると思います。あとは、ミドルブロッカーのブロック力ですね。前は無かったブロックでのドシャットが見られるようになってきていますし、素早くサイドに動かなければいけない場面があるんですけど、その動きも早くなっています。
逆に、頑張ってほしいところはありますか?
サイドブロッカーがまだまだというところとネット上でのボールの扱い方ですね。相手ブロッカーがかぶさってきた時にそのまま打つんじゃなくて、相手に当てて出したり、ドライブをかけてブロックを超えていくスパイクを打ったりというような器用さをスパイカーに身につけてほしいと思っています。
選手から「佐賀学園に勝ちたい!」とお聞きしました。そのために必要なことは何でしょうか?
高さは佐賀学園さんの方が上なので、そこでレシーブで負けないようにすることは必要だと思います。前回の新人戦決勝では3セット全てデュースまで行って負けてしまったんですが、3セット目の最後あたりになってくると相手の生徒とうちの生徒の顔つきが違っていて、佐賀商業は満身創痍でぎりぎりついて行っているという感じなんですけど、相手はまだ余裕があるという違いを感じたので、1セット目の動きを3セット目の最後まで持続する力がついたら戦えるんじゃないかなと思います。