【春高バレー直前】2024シーズン県大会無敗。佐賀商業の強さに迫る。
高校バレーで誰もが憧れる舞台“春高バレー”。その切符をかけた第77回全国高校バレーボール選手権大会佐賀県大会が開催され、佐賀商業が悲願の優勝を果たした。
本特集では、県大会での戦いや春高バレーへの意気込み、佐賀商業の強さに迫った深掘り記事を4記事に分けて紹介する。
第2弾では、佐賀商業の強さはどこからか、をテーマにお届けする。
佐賀商業のバレーボール
佐賀商業高校男子バレーボール部が春高バレー県予選で優勝を果たし、主要大会すべてを制覇した今シーズン。その快進撃を支えたのは竹下主将、川原副主将、そして中村監督のチームづくりへの深い思いと、選手たちの強い覚悟だった。本記事では、「佐賀商業のバレーボール」の真髄に迫る。
勝利の裏にあった葛藤と成長
佐賀商業は今春高バレー県予選で、ライバル・佐賀学園を3-0で下しました。結果はストレート勝ちであったが、竹下主将は「点数的には競り合い、ローテーションが回らない場面もあった。内容的には納得できない部分もあった」と振り返る。
それでも勝てた要因は「サイドスパイカーが2枚ブロックにも打ち切り、ローテーションが止まる場面でも攻撃で切り抜けたこと」。勝利の陰には選手それぞれの責任感と成長があった。
「佐賀商業の歴史を元に戻す」という決意
佐賀商業バレー部はここ数年、全国大会出場を逃していた。しかし、現在の3年生は「歴史を元に戻す」というテーマを胸に入学し、結果でその決意を証明しました。中村監督は「彼らの強い気持ちが土台」とし、選手たちのバレーボールと向き合う姿勢を称賛している。
チーム全員が主役の「佐賀商業スタイル」
佐賀商業のチームビジョンは、「大砲不在だが、堅実でしつこい守備から相手に的を絞らせない攻撃をしかけ点をとっていく」と中村監督は語る。
特に主将・竹下、副主将・川原の2人は要となる存在ですが、「彼らだけに依存せず、全員が役割を果たして戦うのがチームの強み」。3年間で磨かれたチームの総合力が、各大会での勝利につながっている。
全国で戦うために求められる守備力
竹下主将は「攻撃を活かすためには守備力が必要」と、今シーズンの成長ポイントを語る。1本目のレシーブから2本目のつなぎに至るまでの精度向上を徹底。副主将・川原も「試合を想定したメンタル強化と安定感を意識し、競った場面での攻撃を練習から追求した」と振り返る。この守備から攻撃へのつながりが、全国レベルの試合でも通用する武器となっている。
春高へ向けた最後の挑戦
全国大会を前に、竹下主将は「相手エースをどうブロックするかが鍵」としつつ、「いつも通りの自分たちのバレーで勝利を目指す」と決意を語る。
中村監督は「3年生には勝たなければならないと重圧を与えてきた分、最後は楽しく戦ってほしい」と見守りつつ、選手たちに「勝ちたいという強い気持ち」を求めている。選手全員がベスト8以上を目指して燃えているようだ。