父を超える競輪選手へ!自転車競技で“県内唯一”の女子高生・原愛華さん
シリーズ「かちスポ」
今回は自転車競技です。今年の県高校総体では、女性で唯一出場し、大会新記録を出した高校生。元競輪選手の父を超えるべく、今年の国スポでも上位を狙います。
自転車競技。時速60キロにもなるスピード感と、駆け引きのスリルが観客を沸かせます。
龍谷高校の3年生、原愛華さんは県内の主な大会に女性で唯一出場しています。
【原愛華さん】
「今年の春先になって急に伸びたが冬練習頑張ったぶんついてくるので秒数が縮まったりしたら嬉しいなと」
6月の県高校総体でも、女性で唯一出場し、500メートル39秒54で大会記録を更新。
九州大会でも2000メートル個人追い抜きで3位に入るなど県勢期待の星です。
【自転車競技部の後輩】
「結果もちゃんと出しているのですごいなと思う、後輩としてやはり目標になる」
身長159センチ、体重53キロと選手としては小柄な原さん。
一方、原さんが主に行うトラックレースは瞬間的なパワーが必要なため体格が大きい方が有利です。
このため、元々は少食ですが、今よりも10キロ近い増量を目指し意識的に間食をとっています。
【原愛華さん】
「少しでも食べないと体重が増えないので食べることを心がけている」
自転車競技を始めたのは高校生から。
興味を持ったきっかけは、父の姿でした。
【原愛華さん】
「お父さんが元競輪選手で練習している姿など見たらすごくかっこいいなと思って自分もしてみたいなと思って」
愛華さんの父、原敬次さんはおととしまで約35年間、競輪選手として全国を飛び回り活躍していました。
愛華さんも、将来は競輪選手を目指しています。
【父・原敬次さん(56)】
「本当に素直に嬉しいが内情を知っているが故にそんな甘くないよと、女の子が顔に怪我をする、骨折するなどそういったことはしょっちゅうあることなのでそれを進んでやれとはやはり言えない」
父としてはうれしい半面、心配も。しかし、ここは元選手。まずは今年の国スポに向け喝を入れます。
【父】
「国スポは地元で勝たないでいつどこで勝つのよ?」
【娘】
「がんばります…」
【父】
「そういう熱い気持ちを持ってくださいね」
【娘】
「がんばります」
原さんの強みはスタートの力強さとラスト1周の粘り。
その源は原さんの“筋力”にあります。
筋力トレーニングやマシンを使う練習を含め、男子と同じメニューをこなす原さん。ストイックなトレーニングが、ここ一番での勝負強さを支えています。
【自転車競技部顧問 甲斐隼人先生】
「出だしのスピードがとてもスムーズにいけるのと最後のきついところで踏ん張って踏み切ることができるところが原さんのすごいところだと思う」
原さんがいま照準を合わせているのは3か月後に迫る国民スポーツ大会。
少しでも上の順位を目指し、日々ペダルを踏んでいます。
【原愛華さん】
「国スポはもう優勝できるように頑張っていきたいと思う。夢は競輪選手になること、お父さん超えてみんなに憧れられるような選手になりたい」