インターハイへ!異色のキャリアをもつ男子高校生が全国制覇を目指す 白石高校ボクシング部
今週末のインターハイに向け県内の注目選手をお伝えするシリーズ。今回はボクシングです。白石高校からは3人が出場します。“ライトフライ級”には異色のキャリアをもつ男子高校生が全国制覇を目指します。
“やらなければやられる”弱肉強食の世界で戦う少年たち。
【久原悠人選手】「ボクシングの魅力は相手との“かけひき”」
【前濱守佑選手】「1試合目は絶対勝って」
【川南隆章選手】「目標の1位取りに行きたい」
高校生の頂点へ!
大町町にある白石高校商業科キャンパス。
武道場で練習に励んでいるのはボクシング部の13人です。
中でも注目は2年生の川南隆章くん。
今回、競技歴3年足らずで全国への切符を掴みました。
【川南隆章選手】
「パンチ力がある方なので相手に一番効くパンチが持ち味」
身長162センチの川南くんが出場するのは46キロから49キロまでのいわゆる“ライトフライ級”。
間合いを詰めると…攻めて、攻めて…攻めまくる!
接近戦が得意な“ファイタータイプ”です。
チームを率いる森田隆宏監督も、この攻撃的なスタイルが川南くんの強みと話します。
【森田隆宏監督】
「格闘家の血が入っているというか、戦うことに関しての恐れがないのが彼の特徴。しっかりした強気の姿勢は大したもん」
強烈な拳を繰り出すパワーと、打たれ強いフィジカルを武器に今年の県高校総体で優勝、さらに6月の九州総体では準優勝した川南くん。
彼の飛躍の裏にはボクシングを始める前の“ある経験”があります。
午後9時、部活の後に必ず向かう場所があります。
Q.これから何を?
【川南隆章選手】
「いまからもう一回自主練です」
Q.練習の後にもう一回?
【川南隆章選手】
「はい!じゃあ行ってきます」
佐賀市にある極真空手の道場。
支部長を務める父・増男さんの影響で3歳の頃から通っています。
これは5年前に開かれた極真空手の世界大会・決勝戦です。
赤い印が川南くん。相手に蹴りを決めると…たった20秒で試合終了!
国内外93人の頂点に立ち、なんと、世界チャンピオンになったんです。
「今度は違う競技で世界一になりたい」
中学3年生の時、ボクシングへの転向を決意します。
【川南隆章選手】
「体の強さとかフィジカルとか体幹、打ってもぶれないとか。自分は一発一発強く打っても軸がぶれない自信がある。空手から生かされている」
空手を辞めた後も父考案の練習メニューで接近戦に必要なパワーやフィジカルをさらに鍛えています。
【川南選手の父 増男さん】
「空手って無差別なんですよ。だから体重100キロとかそういう選手とあたるから逆に階級があってウエイト制がある競技の方がいいんじゃないかなって」
この日の夕食は野菜と鶏肉の鍋。
驚きはそのニンニクの量!
Q.1週間に使う量は?
【川南選手の母 律紀さん】
「1人3株は使うかな」
疲労回復、そしてスタミナをつけるため、川南家のメニューには欠かせません。
【川南選手の母 律紀さん】
「練習が始まると雰囲気がガラッと変わるかな。プレー中に関してだけは集中力がある。他は無いから全部ずれてる(笑)」
ここで、母の律紀さんが大事にしている手紙を見せてくれました。
「父とママのサポートで今の自分がいる。チャンピオンになったらたくさん恩返ししたいと思います。簡単な道のりじゃないけどその壁ぶっ壊してやろうと思います」
【川南選手の母 律紀さん】
「こうと決めたら聞かない、そこは譲らない性格。自分で決めたことだからチャンピオンになるまでサポートするよっていうのはずっとね」
全国大会まであと1週間余り。
川南くんが磨きをかけるのはこの…大振りのパンチ“オーバーハンド”
相手に直撃すればダウン寸前まで追い込める一撃必殺のパンチです。
【川南隆章選手】
「自分の最高目標は“世界チャンピオン”になりたいんで、これから自分でもっと練習頑張って1位になりたい」
このほか、白石高校からは身長174センチを生かした長いリーチが武器フライ級の優勝候補・久原悠人選手、今回、ライト級で初の全国大会出場を決めた新星前濱守佑選手が出場!
全員2年生で臨むインターハイのゴングまでまもなくです!
「白石高校頑張るぞー!!」